ペットブームの裏側

2010-04-07-Wed-23:59
昨日、埼玉県の生丸峠で犬猫の死骸が100匹位発見されたってニュースを見て
悪徳ブリーダーか?とか思っていたら何と逮捕されたのはペット葬儀業の奴だって。

う~ん。犬飼オーナーとしては此の手のニュースは本当に胸が痛む。

ペットブームの今、以前よりオーナーの飼育管理の意識が高まりつつある一方
私達、愛犬家や愛猫家の精神を逆手に取って儲け話に乗っかる輩
悪徳なブリーダーやペットショップ・獣医などが横行しているのも実情なんだ。

しかしペット葬儀業迄が…と思うと本当に情けなくなって来た。

高がペットの死骸。こう言う人にはその程度のもんなんだろうけど
家族の一員として我が子の様に可愛がって来たオーナーにとって
仔の最期の体は人間の亡骸同様で貴く死骸と言う言葉の位置付けさえ切なく感じる。

発見された殆どが純血種で中には洋服を着ていたりリボンを付けていたと聞いて
それはきっと生前の様に綺麗に送り出してやりたいと思う気持ちの表れで
最後に出来る精一杯の親心なんだと思うとニュースを見てて涙が出て来た。

丁度三年前の今頃、私も大翼と言う犬とLeoponと言う猫を相次いで亡くした。
共に長く暮らして来た家族で火葬に出す時は身を切られる思いだった。
病死だった彼等は硬直した体を抱き締めると薬の匂いしかしなくて
私はそれが嫌で送り出す前には、それを消すかの様に何度も拭いてブラッシングをして
大好きだった玩具やお菓子を棺の中に納めると前肢に小さな数珠を巻いてやった。

呼吸が止まった瞬間が一度目の別れだとすれば
火葬して体が消えてしまう二度目の別れは本当の意味で永遠の別れで
その悲しみは言いようが無い程、辛くて悲しかったのを今も憶えている。

動物の生死が軽視されがちな我が国。悲しい事にその扱いは物だ。
でも生ある者(物)の前に唯一平等にやって来る死は生きて来た証で
それを蔑む事なんて誰にも許されはしないはず。

人間の死も動物の死も比に値しないと私は思う。

ペットブームという裏側に潜む陰。悲しい現実を目の当たりにして
こんな残酷なニュースが少しでも無くなって欲しいと切に願う。


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